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会社解散に関するコラム

2026.02.02 2026.02.02
会社解散サポート

法人を廃業したのに無申告?放置リスクと正しい手続きを解説

法人を廃業したのに無申告?放置リスクと正しい手続きを解説

法人を廃業したあと、「もう事業はしていないから申告も不要だろう」と考えて、そのまま何も手続きをしていないケースは少なくありません。

しかし、法人の場合、実質的に事業をやめただけでは法人格は消滅せず、一定の手続きを行わなければ税務上の義務も継続します。そのため、知らないうちに無申告状態になっていることもあるのです。

本記事では、法人を廃業後に無申告となるケースや放置するリスク、正しい手続きと申告の流れについて、専門家の視点でわかりやすく解説します。

01.法人を廃業しても「無申告」になるケースとは

法人を廃業しても、手続きを誤ると無申告状態になることがあります。まずは、どのような場合に無申告となるのかを確認しましょう。

法人が廃業しても確定申告は必要

法人における「廃業」とは、事業活動をやめた状態を指す一般的な表現です。ただし、法人には個人事業主のような廃業届はありません。

そのため、事業停止の届出を提出しただけでは法人格は消滅せず、税務上の申告義務も継続します。たとえ実際に事業を行っていなくても、法人税や法人住民税の申告をしなければ無申告となってしまうのです。

こうした誤解を避けるためにも、事業を一時的に止める場合には、申告を続けながら法人格を維持する「休眠」という選択肢も検討するとよいでしょう。

> 関連記事|会社の休眠とは?

法人の解散・清算では2回の確定申告が必要

法人を正式に終了させる場合、解散から清算までに2回の確定申告が必要になります。

【1回目】解散事業年度の確定申告

解散日までの事業年度分について、法人税・消費税等を通常の申告と同様に行います。申告期限は、解散日後2ヶ月以内です。

【2回目】清算確定申告(残余財産確定事業年度)

清算期間中に資産・負債の整理を行い、残余財産が確定した時点で清算確定申告を行います。これが法人としての最後の確定申告です。

この2回の申告を適切に行い、最後に清算結了登記を経ることで、法人は法務上も税務上も消滅します。

02.法人を廃業後に無申告のまま放置するリスク

法人を無申告のまま放置すると、税務調査や追徴課税などのリスクが高まります。

税務署からの調査・通知が来る可能性

税務署は法人登記情報や過去の申告履歴を把握しています。長期間にわたって申告が行われていない場合、調査対象となる可能性は十分にあります。

「何年も何も言われていないから大丈夫」と思っていても、ある日突然、税務署から通知や呼び出しが来るケースも珍しくありません。

> 関連記事|無申告でも時効は成立する?

無申告加算税・延滞税などのペナルティ

無申告状態が続くと、本来納めるべき税金に加えて、無申告加算税延滞税といったペナルティが課されます。

【無申告加算税】

本来の期限までに申告しなかった場合に課される税金で、税務調査後に申告した場合は15〜30%が加算されます。

【延滞税】

納付が遅れた期間に応じて日割りで加算されるため、放置期間が長いほど負担は増えていきます。数年分をまとめて申告することになれば、想定以上の金額になることもあります。

> 関連記事|無申告加算税とは?

代表者個人への影響もゼロではない

清算が終わっていない法人は、形式上存続しているため、代表者や清算人の責任も継続します。無申告の状態が続くと、次のような影響が生じることもあるでしょう。

【無申告による影響】

  • 取引先からの信用低下
  • 新規法人設立時の審査への影響
  • 法人登記情報に関する指摘による時間的・心理的負担

問題を放置すればするほど、負担が増えて対応がより複雑になる傾向があります。

03.法人を廃業する際に必要な正しい手続きと申告

法人の無申告を防ぐには、廃業後の届出だけでなく、解散から清算までの一連の手続きを正しく理解することが重要です。

法人廃業時に必要な主な届出

法人が事業活動を停止する際には、税務署や自治体などへ事業をやめた事実を伝えるための届出が必要になります。

事業停止時に行う主な届出は、以下のとおりです。

【税務署への届出書】
解散届出書などを提出し、事業活動を停止した事実を税務署へ報告します。

【都道府県税事務所・市区町村への届出】
法人住民税や法人事業税の計算、税務情報の更新のために必要な手続きです。

【社会保険・労働保険の届出】
従業員がいる場合は、年金事務所や労働基準監督署などへの各種手続きも行います。

ただし、これらの届出はあくまで法人の事業実態を行政・税務上で把握するためのものであり、法人そのものを消滅させる手続きではありません。

法人の解散から清算手続き

法人を法的に終了させるには、次の流れで手続きを進めます。

【制度が認められる代表的な条件】

  1. 株主総会で解散を決議
     会社を終了させることを正式に決定。
  2. 解散登記・清算人の選任
     法務局で解散の登記を行い、清算手続きを行う清算人を選任
  3. 清算期間中の財産・債務の整理
     売掛金・預金などの回収、借入金や未払金の支払い
  4. 残余財産の分配
     すべての債務を清算した後、残った財産を株主へ分配
  5. 清算結了登記
     清算が完了したことを登記し、法人格が正式に消滅

この一連の手続きを完了して、はじめて法人は法的に終了(廃業)した状態となります。

> 関連記事|会社の解散手続き完全ガイド

まとめ

法人を廃業したからといって、申告や手続きをせずに放置してしまうと、思わぬ無申告リスクや税務トラブルにつながる可能性があります。早めに正しい手続きを行い、余計なペナルティや不安を回避しましょう。

「廃業後の申告が必要かわからない」「すでに無申告になっているかもしれない」と感じた場合は、自己判断で放置せず、専門家に相談することが重要です。

当事務所では、法人廃業に伴う申告や手続きについてのご相談を承っています。不安や疑問がある場合は、お気軽にご相談ください。

EDITOR

監修者

石塚 友紀

石塚 友紀 / 代表税理士

ライストン税理士事務所 代表税理士の石塚友紀と申します。
当税理士事務所では、記帳代行や申告書作成をするだけではなく、お客様にあった節税プランを積極的に模索、ご提案しています。
お客様の不安やお悩みを解消し、顧問税理士として一つひとつのご依頼に正面から向き合い全力でご支援させていただきます。
税務のことでお悩みの方、顧問税理士をお探しの方は是非一度、ライストン税理士事務所へご相談ください。

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