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会社解散に関するコラム

2026.05.10 2026.05.10
会社解散サポート

法人から個人事業主になるには?個人成りの手続き・メリット・注意点

法人から個人事業主になるには?個人成りの手続き・メリット・注意点

法人化したものの、売上の変化や事業規模の見直しにより、「法人から個人事業主に戻したい」と考える方もいます。

このように、法人をやめて個人事業主として事業を続けることは「個人成り」と呼ばれます。ただし、個人成りは単なる変更ではなく、会社の解散や休眠、税務・社会保険・資産整理など、複数の手続きが必要です。

この記事では、法人から個人事業主に戻るケース、手続きの流れ、注意点をわかりやすく解説します。

01.法人から個人事業主になる方法と基本知識

法人から個人へ移行する際は、仕組みの違いと手続きの全体像を理解しておくことが重要です。

法人と個人事業主の違い

法人と個人事業主は、そもそもの考え方が大きく異なります。

法人は会社として独立した存在であり、代表者とは別の人格として扱われます。一方で個人事業主は、事業と個人が一体であり、すべての責任を個人が負う形です。

【法人】

会社として独立した存在(代表者とは別人格)

  • 法人税が課される
  • 責任は会社に帰属
  • 手続きはやや複雑

【個人事業主】

事業と個人が一体

  • 所得税として課税される
  • 責任はすべて個人が負う
  • 手続きは比較的シンプル

このような違いにより、税金の仕組み、責任範囲、手続きの煩雑さなどに大きな差が生まれます。

切り替えではなく「解散+開業」

法人から個人事業主へは、単純に形を変える切り替えではありません。

実際には、以下の2つの手続きをそれぞれ行う必要があります。

  1. 法人を解散する
  2. 個人事業として開業する

なお、すぐに解散せず「休眠」という選択肢もあります。休眠は会社を残したまま活動を止める方法で、法人として将来的な再開の可能性があるかどうかで判断することが大切です。

どんな人が個人事業主に戻るのか

個人成りを検討する背景には、さまざまな理由があります。

【代表的なケース】

会社として独立した存在(代表者とは別人格)

  • 売上の減少や赤字の継続で、法人維持が負担になっている
  • 事業規模を縮小し、一人で運営できる形にしたい
  • 副業として無理のない範囲で続けたい
  • ライフスタイルを重視した働き方に変えたい

このように、コストや負担の見直し、働き方の変化をきっかけに、個人事業主へ戻るケースが多く見られます。

02.法人から個人事業主になる手続きの流れ

スムーズに移行するためには、正しい順序で進めることが重要です。とくに解散と開業は別の手続きであるため、混同しないように注意しましょう。

①会社の解散・清算手続き

まずは法人を正式に終了させるための手続きを行います。

具体的には、株主総会での解散決議を行い、清算人を選任したうえで解散登記を行います。その後、会社が保有している資産や負債を整理し、すべての清算が完了した段階で「清算結了登記」を行います。

この一連の流れには時間と専門知識が必要になるため、税理士や司法書士と連携して進めるのが一般的です。

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②税務手続き

法人の解散にあわせて、税務上の手続きも進める必要があります。

具体的には、解散事業年度・清算事業年度・残余財産確定年度それぞれについて確定申告を行い、あわせて消費税の申告や各種届出書の提出も必要になります。

また、税務署だけでなく、都道府県や市区町村にも解散届を提出する必要があり、提出先が複数にわたる点にも注意が必要です。

③個人事業の開業手続き

法人側の手続きが整ったら、個人事業主としての開業手続きを行います。

開業にあたっては、税務署へ開業届を提出します。あわせて青色申告承認申請書を提出しておくことで、最大65万円の控除など税制上のメリットを受けることができます。

なお、法人から引き継ぐ資産や在庫がある場合は、適切な評価や処理が必要になるため、事前に確認しておくと安心です。

03.法人から個人事業主になるメリットと注意点

個人成りにはメリットだけでなく注意点もあるため、両方を理解したうえで判断することが重要です。

メリット

個人事業主になると、まず法人住民税(均等割)がなくなり、赤字でも税金がかかる負担を避けられます。所得に応じた課税となるため、利益が少ない場合は税負担を抑えやすくなります。

また、基準期間の課税売上高が1,000万円以下であれば消費税の納税義務が免除されるため、個人成り後は原則として最初の2年間は消費税がかからないケースが多いです。ただし、免税目的で法人成りと個人成りを繰り返す行為は注意しましょう。

さらに、会計処理や申告手続きがシンプルになり、税理士費用や維持コストを抑えられる点もメリットです。

注意点

一方で、法人に比べて信用力が下がる可能性があります。金融機関からの融資や取引先との契約に影響が出ることもあるため、事業内容によっては慎重な判断が必要です。

また、法人で発生した赤字は個人に引き継ぐことができません。加えて、個人事業主は無限責任となるため、事業上のリスクをすべて個人で負う点も理解しておく必要があります。

社会保険についても、法人の健康保険・厚生年金から国民健康保険・国民年金へ切り替わるため、保険料の負担や手続きが変わる点にも注意が必要です。

まとめ

法人から個人事業主に戻ることは可能ですが、会社をたたむ手続きと、個人として再スタートする手続きを正しく進める必要があります。

とくに、資産や負債の整理、税務申告、社会保険、許認可の確認は見落としやすいポイントです。準備不足のまま進めると、後から思わぬ負担やトラブルにつながる可能性もあります。

「法人を解散するべきか迷っている」「休眠とどちらがよいかわからない」という場合は、早めに専門家へ相談することが重要です。

当事務所では、会社解散から個人成りまで一貫してサポートしています。状況に応じた最適な進め方をご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。

EDITOR

監修者

石塚 友紀

石塚 友紀 / 代表税理士

ライストン税理士事務所 代表税理士の石塚友紀と申します。
当税理士事務所では、記帳代行や申告書作成をするだけではなく、お客様にあった節税プランを積極的に模索、ご提案しています。
お客様の不安やお悩みを解消し、顧問税理士として一つひとつのご依頼に正面から向き合い全力でご支援させていただきます。
税務のことでお悩みの方、顧問税理士をお探しの方は是非一度、ライストン税理士事務所へご相談ください。

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