mu-sinkoku-column

無申告の決算・申告サポートに関するコラム

2025.12.02 2026.07.16
無申告サポート

税務署から「お尋ね」が届いたら?その内容と正しい対処法

税務署から「お尋ね」が届いたら?その内容と正しい対処法

税務署から所得税・消費税などの申告内容に関する「お尋ね」書類が届いたら、不安を感じる方は少なくありません。

お尋ねとは、あくまでも申告内容の確認を目的としているため、届いたからといって即座に税務調査が始まるわけではありませんが、無視したり曖昧な回答をしたりするのは避けましょう。

この記事では、税務署のお尋ねが届く理由と対処法、やってはいけない対応についてわかりやすく解説します。

01.税務署のお尋ねとは?まず知っておきたい基本

税務署から届くお尋ねは、仕組みを理解すれば過度に怖がる必要はありません。

お尋ねとは

税務署のお尋ねとは、申告内容について確認するために税務署から行われる照会です。基本的に確定申告の内容についての問い合わせを目的としています。

申告内容に不明点があった場合に、電話や書面で実施され、数字や取引の確認、資料の提出などを求められるでしょう。

この段階では、調査というよりは、納税者に事実確認を行うステップです。正しい納税を促すためのプロセスであるため、誠実に回答すれば問題ありません。

お尋ねの傾向

国税庁の令和6事務年度の発表によると、所得税に関する調査等の件数は約73万6千件となり、前事務年度(約60万5千件)から大きく増加しました。

そのうち、文書や電話、来署依頼などによる「簡易な接触(お尋ね)」は約68万9千件と、前事務年度(約55万8千件)を大きく上回っています。

国税庁では、AIを活用した申告内容の分析を進めており、申告内容に不自然な点や確認が必要な事項が見つかった場合には、まずお尋ねによる事実確認が行われるケースが増えているようです。

参考:令和6事務年度 所得税及び消費税調査等の状況|国税庁

お尋ねが届くケース

税務署からお尋ねが届く背景には、申告内容に不自然な点が見受けられることが挙げられます。

【お尋ねが届くケース例】

  • 申告内容に不備や不足がある場合
  • 記載された数字の整合性に疑問がある場合
  • 収入や取引に大きな変動があった場合
  • 資産に動きがあるのに申告がない場合(不動産売却・株・保険金など)
  • そもそも無申告と見られる場合

身に覚えがなくても届くケースはあります。お尋ねを受け取った時点で、まずは真摯に向き合いましょう。

思いがけない見落としや、記入漏れが見つかる可能性もあります。

02.お尋ねが届いたときの流れと正しい対処法

税務署からお尋ねが届いたら、慌てずに内容を確認し、事実に基づいて適切に対応することが大切です。ここでは、お尋ねを受け取った際の基本的な対応の流れをご紹介します。

① お尋ねの内容と回答期限を確認する

税務署からお尋ねが届いたら、まずは書面の内容を確認し、回答期限や提出方法、確認を求められていることを把握しましょう。期限を過ぎると催促や税務調査につながる可能性もあるため、早めに着手することが大切です。

【確認事項】

  • 回答期限
  • 提出方法(書面・電話・来署など)
  • 確認を求められている内容
  • 対象となる年分・取引
  • 担当部署・担当者
  • 提出を求められている資料の有無

書面の内容を正しく把握してから対応することで、スムーズに回答を進めやすくなります。

② 必要書類をそろえて事実関係を整理する

領収書・契約書・帳簿・銀行明細などの資料をそろえ、申告内容と照らし合わせながら事実関係を整理しましょう。

記憶だけに頼って対応すると、事実と異なる説明をしてしまうおそれがあるため、根拠資料を確認しながら整理することが大切です。

その際は、申告漏れや計算誤りがないか、誤りがある場合はいくらになるのか、その原因は何かを確認するとともに、税務署が把握している内容と自身の認識にズレがないかも整理しておきましょう。

③ 判断に迷ったら税理士へ相談する

回答内容に不安がある場合や、申告漏れ・計算ミスの可能性がある場合は、自己判断せず税理士へ相談することをおすすめします。

税理士に相談することで、回答内容の確認や修正申告の要否について適切なアドバイスを受けられるほか、税務署とのやり取りについてもサポートを受けられます。

適切な対応を進めるためにも、一人で悩まず専門家へ相談すると安心です。

④ 期限に間に合わないときの対応

忙しさや資料の不足などでお尋ねに記載のある期限に間に合わない場合は、必ず税務署に連絡を入れましょう。

例えば、「◯月◯日までに資料を整理して回答したいので、期限の延長をお願いできますか」と、明確な期日と自主的な対応の意思を示すことがポイントです。

「できるだけ早く」や「そのうち対応します」などの曖昧な返答は、税務調査のリスクを上げる可能性があります。

03.放置すると加算税・延滞税がかかる可能性もある

 

税務署からのお尋ねへの回答によって申告漏れや納税不足が判明した場合には、本来納めるべき税金に加えて、加算税や延滞税が課される可能性があります。

申告漏れがあると本税以外の負担が発生する

申告漏れや計算ミスが見つかった場合、納めていなかった本来の税金(本税)だけを支払えば済むとは限りません。

状況によっては、加算税や延滞税などの附帯税が課され、想定以上の負担になることがあります。

とくに、申告漏れを長期間放置していた場合や、税務署から指摘を受けてから修正した場合は、追加で納める金額が大きくなる可能性もあるでしょう。

加算税が課されるケース

加算税とは、申告や納税に問題があった場合に、本税とは別に課される税金です。

【主な加算税】
・過少申告加算税
 期限内に申告したものの、本来より少ない税額で申告していた場合
・無申告加算税
 申告期限までに申告を行わなかった場合
・重加算税(悪質な場合)
 売上の隠ぺいや帳簿の改ざんなど、意図的な仮装・隠蔽があった場合

単なる計算ミスと、故意による隠ぺいでは扱いが大きく異なるため、事実に基づいた誠実な対応が重要です。

参照:財務省「加算税の概要」

延滞税が発生するケース

延滞税とは、本来納付すべき税金の支払いが遅れた場合に発生する税金です。

納付期限を過ぎると日数に応じて延滞税が加算されるため、対応が遅くなるほど負担も大きくなります。

お尋ねを受けた段階では延滞税が発生していなくても、申告漏れが判明し、その後の納付が遅れると延滞税の対象になることがあります。

参照:国税庁「延滞税の計算方法」

早めの対応で負担を抑えられる可能性がある

申告内容に誤りがあることに気付いた場合は、できるだけ早く対応することが大切です。

税務調査の事前通知を受ける前に自主的に修正申告を行った場合は、状況によって加算税が軽減されたり、課されなかったりするケースがあります。

「お尋ねが届いたから」と不安になって放置するのではなく、必要に応じて税理士へ相談しながら早めに対応することで、余計な税負担を抑えられる可能性があります。

04.無視・誤回答で税務調査につながるリスク

お尋ねはあくまで確認のための照会ですが、対応を誤ると税務調査へ発展するかもしれません。

お尋ねを無視するとどうなる?

お尋ねの無視は最も危険です。回答がないことで「説明できない」「虚偽の可能性がある」と受け取られかねないため、放置は絶対に避けましょう。

電話での催促や担当者の訪問、さらには税務調査へと移行することもあります。

誤った回答が調査リスクを上げる理由

申告内容と回答内容が矛盾すると、税務署は申告誤りの可能性を疑います。

とくに電話でのお尋ねの場合、やり取りの内容が証拠として扱われるため、記憶が曖昧な状態で回答すると不利になる恐れがあるでしょう。

不確かな場合は無理に答えず、「確認後に回答します」と伝えるほうが安全です。

不安な人が税理士に相談するメリット

税理士に依頼すると、数字の確認や回答書の作成など、一連の手続きをまとめて任せることができます。

申告漏れが発覚した場合の再申告のサポートも受けられるため、特に忙しい方や不安の大きい方には安心できる選択肢です。

当事務所には国税OB税理士が在籍し、お尋ね対応・税務署との交渉・修正申告などの相談を全国から受け付けています。

05.税務署のお尋ねに関するよくある質問

税務署からのお尋ねが届くと、不安になる方も多いでしょう。

ここでは、税務署対応の経験が豊富な元国税調査官の税理士が、よくある質問についてわかりやすくお答えします。

税務署からお尋ねが届いたら、すぐに連絡したほうがいいですか?
慌てて税務署へ連絡する必要はありません。

まずは、お尋ねの書面をよく読み、どのような内容について確認を求められているのかを正確に把握しましょう。

内容を十分に確認しないまま連絡すると、記憶だけで曖昧に回答してしまったり、事実と異なる説明をしてしまったりする可能性があります。

税務署からお尋ねが来たら税務調査になりますか?
必ずしも税務調査になるわけではありません。

税務署のお尋ねは、申告内容について不明点や確認したい事項がある場合に行われる任意の照会です。多くは文書や電話での事実確認であり、適切に回答することで解決するケースも少なくありません。

どのような場合に税理士へ相談すべきですか?
申告漏れの可能性がある場合や、お尋ねへの対応に不安がある場合は、早めに税理士へ相談することをおすすめします。

税理士に相談することで、回答内容の確認や必要書類の整理、修正申告の要否などについて適切なアドバイスを受けられます。

まとめ

税務署のお尋ねは、あくまで申告内容の確認を目的とした任意照会です。しかし、無視をしたり曖昧な回答をしたりすると、税務調査につながったり、申告漏れがあった場合には加算税や延滞税が発生したりする可能性があります。

正しく対応するためには、お尋ねの内容を確認し、必要書類をそろえて事実関係を整理したうえで、期限内に事実に基づいて対応することが大切です。

当事務所では、元国税調査官の税理士が、お尋ねへの対応から修正申告まで丁寧にサポートしています。一人で対応することに不安がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

EDITOR

監修者

石塚 友紀

石塚 友紀 / 代表税理士

ライストン税理士事務所 代表税理士の石塚友紀と申します。
当税理士事務所では、記帳代行や申告書作成をするだけではなく、お客様にあった節税プランを積極的に模索、ご提案しています。
お客様の不安やお悩みを解消し、顧問税理士として一つひとつのご依頼に正面から向き合い全力でご支援させていただきます。
税務のことでお悩みの方、顧問税理士をお探しの方は是非一度、ライストン税理士事務所へご相談ください。

RELATED POST

関連記事

  • 税務署から「お尋ね」が届いたら?その内容と正しい対処法

    税務署から「お尋ね」が届いたら?その内容と正しい対処法

    2025.12.02
  • 確定申告をしていない(無申告)場合の税金は分割納付できる?追徴課税と対応策

    確定申告をしていない(無申告)場合の税金は分割納付できる?追徴課税と対応策

    2026.01.06
  • 【要注意】水商売・夜職の無申告はどうなる?ペナルティと解決方法

    【要注意】水商売・夜職の無申告はどうなる?ペナルティと解決方法

    2026.05.10
  • 税務調査で人生終わり?逮捕・破産はあるのか徹底解説

    税務調査で人生終わり?逮捕・破産はあるのか徹底解説

    2026.03.03
  • 確定申告をしないとどうなる?無申告の罰則・ペナルティと正しい対処法

    確定申告をしないとどうなる?無申告の罰則・ペナルティと正しい対処法

    2025.10.01

初回相談無料!! お気軽にご相談ください

03-4563-0124 受付時間:平日9:30~17:00(祝日除く) お気軽にご相談ください お問い合わせはこちら